どうも、理学療法士の良田です。
今回は、私の専門分野である体のメカニズムを中心にお腹を凹ますためのポイントを書いていきます!
お腹を凹めたい!と思う人は多いかと思います。
確かに、スタイルのいい人のお腹は凹んでいますね!
お腹を凹ますのは難しそうに思われるかもしれませんが、効果は意外と早く出ます!
本気の人向けに書いていますので、少し専門的なことも書いています。
- お腹を凹めるために鍛えるべき【腹筋とその働き】
- 腹筋を効率的に鍛え、凹めるための【ポイント】
の流れで書いていきます。
お腹を凹めるために鍛えるべき『筋肉』
とりあえず6個に分かれる場所を鍛えればいいんじゃないの?
それが『腹筋』でしょ?シックスパック憧れるし。
シックスパックと呼ばれ、6個に分かれる筋肉は『腹直筋』という筋肉で
腹筋群の仲間の1つです。
仲間の1つなので、そこだけ鍛えればいいという訳ではありません!
全てを鍛える必要があります。
『腹筋群』には、以下のものがあります。
- 腹直筋 :ふくちょくきん
- 外腹斜筋:がいふくしゃきん
- 内腹斜筋:ないふくしゃきん
- 腹横筋 :ふくおうきん
※矢印の幅の関係で、筋肉の真ん中を指せてはいません。
運動する時に、働いている筋肉を『意識する』のと『意識しない』のでは、同じ運動量でも明らかな差が出ますので、目的の筋肉がどこにあるのか・どんな働きをしているのかを把握しておくと確実に効果が上がります!
絵や写真を用いながら簡単に紹介しますので、実際に自分のお腹に力を入れ、触りながら見てもらえればより分かると思います!
私も、学生時代はそのやり方で筋肉を覚えました!
腹直筋
よく『腹筋』として認識されている部分です。上の画像は分かりにくいですよね。
なぜ、分かりにくい横からの絵を使ったかというと、『腹直筋は元々6個のふくらみがある』ということを見てほしかったので。1つの筋肉ですが、途中途中で区切られ、分かれています。
そのため、多少発達していて体脂肪さえなければ、割れたようには見えます。
シックスパックが欲しいならここを鍛えずには始まらない!!!
6個に分かれた腹筋になりたければ、体脂肪を落とさないといけないとも言えます。
働き
・体を真っすぐに曲げる働きがあります。
腹筋運動をする際にまっすぐ起きるとここが主に働きます。
また、骨盤の前方を引き上げてくれるので、腰が反らないようにしてくれるという重要な働きがあります。
腰痛がある人は、ここが弱い場合が多い!!
腹横筋が最深と思われている方も多いようですが、腹直筋の起始が最深部です。腹横筋の下に潜り込みますから。
外腹斜筋
体の横にあり、外側から下斜めに走っている筋肉です。
ここの筋肉が発達していると、お腹全体が引きしまって見えます!
セクシーなお腹が欲しいならここは鍛えるべき!!
働き
・体を捻る、横に曲げる働きをします。
また、左右が同時に働くと、体を真っすぐ曲げる腹直筋の補助的な働きもあります。
右の外腹斜筋を働かせたいなら体を左に捻る。
スポーツする人は、次に紹介する内腹斜筋と合わせてしっかり鍛えてほしい部分ですね。
動きが安定します!
内腹斜筋
外腹斜筋と同じく体の横にある筋肉ですが、違う点は筋肉の走行が逆であるということです。
また、深い位置にあり外腹斜筋に覆われています。走行が逆の筋肉が密に接しているので、内腹斜筋と外腹斜筋どちらか一方の働きが悪いと、もう一方の働きも悪くなるので両方を同時に鍛える必要があります。
と言っても、どちらかの筋肉だけを鍛える方が難しいので、意識はしなくて大丈夫です。
片方だけ弱くなる事はあります。
働き
外腹斜筋と同じような働きです。
・体を捻る、横に曲げる働きをします。
また、左右が同時に働くと、体を真っすぐ曲げる腹直筋の補助的な働きもあります。
右の外腹斜筋を働かせたいなら体を右に捻る。
※外腹斜筋とは逆です。
そのため、体を右に捻ると、右の内腹斜筋と左の外腹斜筋が働きます。
この構造のおかげでお腹周りが安定するので、ややこしいと思わないでくださいね。
私は思っていますけど…。
腹横筋
この筋肉は、『天然のコルセット』とも呼ばれるくらい重要な筋肉です。深い所にあり筋線維が広く横方向に走行しているので、お腹周りをがっちりと締めてくれます!
痩せていてもお腹が出ている人は、ここが弱いパターンが多いですね。
働き
これです!これなんです!
とにかくこの機能あるので、お腹を凹ませたいなら重視すべき筋肉ですね!
上で紹介した3つの筋肉みたいに体を動かす働きは無いので、『腹筋運動』だけしても鍛えられません!
腹横筋は専用の訓練をしなければいけません!
また、
・内臓を支えてくれる・排便を助けてくれる
といった働きがあるので、便秘の人にも効果的です。
・腹圧を高め体幹(コア)を安定させてくれる働きがある。
ので、腰痛がある人は特にしっかりと意識しながら鍛えてもらいたいですね。
ただし、元から弱い人がするのは少し難しい…。
実際にリハビリで鍛える場合、僕が触って筋肉が働くか確認しながらするのですが、腹横筋は意識しづらいのでなかなか働きません。本人はできているつもりなんですけどね。
あの手この手を使って、ようやく働かせられるといった感じです。
効率的にお腹を凹ますために知っておきたい『ポイント』
凹ますためのポイントを知っているのと知らないのとでは、効果に大きな差が生まれます。
これから紹介するのは、上の項目で紹介した腹筋群を鍛える際に意識して欲しいことです。
お腹を凹ますには強さも必要
腹筋群の中には、『内臓を支えてくれる』働きがありますね。
ここで言う内臓は、主に『小腸と大腸』です。
腹筋などが無ければ、内臓は
ポロロン
とこぼれ落ちてしまいます…。
想像すると恐ろしいですね
内臓の上に腹膜や筋肉がある事で、内臓がこぼれ落ちるのをとりあえずは防いでいます!
ただし、筋肉が弱ければ重さに耐えきれずにお腹は飛び出てポッコリしてきます。
腸の重さは、2つ合わせて700グラム以上あります。それに、便や血液の重さも加わるのでもっと重たくなります。
腹筋はそれをずっと支えているんです!
強くなければいけない理由が分かっていただけたかと思います。
↑普通の人が目指すべきはこの段階です。
内臓を支えているということは、守っているとも言えます。そのため、鍛えれば鍛えるほど内臓をしっかり守ってもらえます!ボクサーとかは絶対に必要ですね!
筋肉はどうやって強くなるのか
2つ知っていて欲しい【原則】があります。
1、過負荷の原則
運動を長い期間続けても、同じ負荷で同じ回数やっていては強くなりません。
筋肉が慣れてしまうんですね
そのため、トレーニングを続けていく中で
- 負荷を強くする
- 負荷はそのままで回数を増やす
のどちらかを段階的にする必要があります。
腹筋を強くしたいのであれば、
回数を増やす
のが簡単でいいですね。
もちろん、重りを持ちながらしても大丈夫です。
その際は、重くなりすぎないように調整してください。
2、特異性の原則
筋肉には、
- 縮みながら働く:求心性収縮
- 伸びながら働く:遠心性収縮
- 同じ長さで働く:等尺性収縮
という働き方があります。(他にもあるけど割愛)
それぞれの働き方は、その動きをしなければ強くなりません。
・遠心性収縮は、起き上がった状態から寝るまでの働き。
・等尺性収縮は、起き上がった状態で止まっているときの働き。
とりあえず覚えてほしいのは、お腹を凹めたいのであれば
求心性収縮
を鍛えましょう。しかも、なるべくギューっと収縮させてください。
腹筋運動なら、可能な限り体を起き上がらせるように!
続けていれば最終的には凹むでしょうが、効果が出るまでには時間がかかりそう…。
持久力も必要
重たい内臓と血液や便に内臓脂肪まで…。それを支える腹筋の休み時間は体が横になっている時くらいのものです。
立っている時も座っている時も歩いている時も走っている時も、ご飯食べている時ですら腹筋は支えてくれています!
長い時間ご苦労様です。
そのため、強さに加えて
筋持久力
も必要になります。
・筋肉の持久力を『筋持久力』
といいます。
筋肉が強くなるには時間もかかる
そこで辞めたらだめです!!
- 1日目~20日目までは、筋肉の働きが良くなるだけ(神経系の改善)
- 20日~が、筋肉の成長です!!(強く、締まる)
成長する前に辞めてしまっては、すぐに筋肉が緩みだして元通りになります。
戻るのは、驚くほどに早いです…
弱い筋肉は働きづらい!
弱い筋肉を鍛えたくてトレーニングするのに、目的の筋肉が働かなかったら意味がありません!
例えば、一般的な腹筋運動をする時は主に腹直筋(6個に分かれるやつ)を狙うのですが、腹直筋が弱い人が無理やりやろうとすると、股関節にある大腿四頭筋や腸腰筋を使ったり、腰を反らして反動をつける、腕の反動で起き上がるなど、『代償動作』と呼ばれる良くない動きが出ます。
これでは、弱い筋肉が働かないどころか体を痛めてしまいます!
筋トレには休息も必要!『超回復』
毎日やらないと効果が無いよね?
毎日続けることが大切だよね?
と未だによく言われますね。でも、
ちょっと間違っています!
筋肉は、使う事で微細な損傷を起こします。使いすぎると筋肉痛が出るのはこのためです。
そのため、回復させる期間を設けなくてはいけません!
『超回復』と呼ばれるものです。
目安としては、
- 疲れ程度であれば1日
- 軽い筋肉痛ならば2日
- 痛いくらいならば3日
休ませてください。
損傷を起こしたまま筋トレを続けると、損傷した部分が治らずに痛みが続き、ケガをする恐れもありますし、逆に筋肉が弱ってしまうという恐ろしい現象が起こります!!
何事もほどほどに…。
やったー!じゃー運動は1日おきくらいでいいんだね!?
それもちょっと違います。
あくまで、『同じ部分の筋トレをするのは』です!
違う部分の筋トレはしていいんです!むしろした方がいいです。
筋トレなどの運動は、やる習慣作りが大切です。やらない日をなるべく作らない方がベスト!
計画的にできる人ならいいのですが、それができない人は鍛える場所を変えながら毎日した方がいいですね。
2日目:脚
3日目:腕や胸
のような感じで。
もちろん、ランニングなどの他の運動をしてもいいですよ!
そもそも、体脂肪を減らさないとお腹は凹みませんもんね!
筋肉には栄養も必要
筋トレをすることで損傷した筋肉は、時間の経過とともに回復してくれます!自然治癒力ですね。
でも、回復するためにはその元となる材料が必要です。
筋肉を作る材料は『タンパク質』ですね。肉や魚、卵などに豊富に含まれています。大豆などの野菜からも摂れますし。
筋トレをするなら必ず摂取してほしい栄養です!
ちなみに、タンパク質をたくさん摂っても太りません!
まとめ
- お腹を凹ませるタメに鍛えるべき筋肉
- お腹を凹ませるためのポイント
について書いていきました。
筋肉の位置を正しく知り、そこを意識しながら鍛えることが必要です。
また、ガムシャラにやればいいという物でもありません!正しいやり方で、適切な休息は必要です。
もしも、どうしても腹筋運動が苦手な人は便利な道具がいくらでもあるのでそれを使ってもいいですね。
↓参考にどうぞ
何もしないでお腹が凹むことなんてありえません!
出来ることをすればいいんです。
参考に貼った記事で紹介している、EMSを使うのも一つの手ですね。
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